舌癌切除術後にリンパ節郭清術を施された患者が、血管を損傷されて出血性ショックのために死亡し、訴外交渉で3800万円を獲得した事例
事案の概要
相談者(患者の遺族)は、患者が出血性ショックのために死亡したことを受けて、弊所にご相談くださいました。患者の死因は、舌癌切除術後にリンパ節転移を疑われ、リンパ節郭清術を施された際に、術者が手術操作によって喉頭右側部の血管を損傷したことによるものです。手術は、抗血小板薬を休薬しないままで行われたため、患者は出血しやすい状態であったと考えられます。さらに、術者は、止血を達成したものと判断して閉創し、患者を帰室させましたが、損傷部位から再出血してしまった、という事案でした。
弁護士の方針・対応
証拠保全によって医療記録を入手し、これを基に調査した結果、有責であるとの判断に至りました。相手の代理人の様子を窺い、訴外交渉を有利に進められるとことが見込めたため、損害賠償等を求める通知書を送付し、不法行為または債務不履行に基づき賠償金を請求しました。
結果
調査段階において詳密な問題提起を行ったところ、相手方の戦意を喪失させることができた可能性があり、その結果、相手方が当方に3800万円を支払うことを骨子とする和解が訴外交渉によって成立しました。さらに、依頼者の希望に基づいて、和解成立後に、謝罪のための面会の機会を設けることにも成功しました。
この記事の監修
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